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チュートリアル

白黒動画を AI でカラー化する方法(手順付き)

AI で白黒動画をカラー化する手順。素材の下準備、カラー化の強さの設定、肌の色とちらつきの確認、結果を正直に表示する方法まで解説します。

10分古いフィルム修復, 映像修復, AI

要点

白黒動画を AI でカラー化するには、まず素材を整え(インターレース解除、グレイン除去、手ぶれの安定化)、それから AI のカラー化ツールにかけ、書き出す前に顔、空、木の葉で結果を確かめます。AI のカラー化は、フレームに写っているものからありそうな色を予測します。

ドレス、車、制服の本当の色は知りようがないので、結果は解釈として扱い、カラー化したことを表示し、元の映像を残してください。

  • AI のカラー化は、形、質感、文脈からもっともらしい色を予測します。結果は解釈であって、元の色の記録ではありません。
  • カラー化の前に素材を整えます。先にインターレース解除、グレイン除去、揺れるフィルムの安定化を済ませてください。
  • まずは既定の強さで始め、顔、空、木の葉を見ながらショットごとに調整します。
  • カラー化した版にはその旨を表示し、白黒の元映像は残しておきます。
  • 使うのは、自分が所有する映像、使用許可を得た映像、パブリックドメインの映像だけにしましょう。

AI による動画のカラー化とは?

AI による動画のカラー化とは、大量のカラー画像で学習したモデルを使って、白黒の映像にもっともらしい色を加える処理です。

モデルはフレームの各領域(明るさ、質感、エッジ、周りにある物)を見て、似た場面によく現れる色を予測します。顔には肌の色、開けた空には青、葉には緑といった具合です。動画ではさらに一貫性という課題があります。2 つのフレームの間で茶色から青に変わるコートは、少し違う色のまま安定している場合よりずっと気になります。

AI のカラー化にわかること、わからないこと

白黒のフレームが記録しているのは明るさで、色相ではありません。同じ明るさの赤いスカーフと緑のスカーフは、グレーでは同じに見えます。ここから簡単なルールが導けます。

  • 典型的な色を持つものは、たいてい自然に仕上がります:肌、空、草、木、水、木材、れんが。
  • 色が人の選択だったものは、推測になります:服、車、塗装した壁、旗、チームのユニフォーム、看板。

本当の色が大切な場合(家族のウェディングドレス、連隊の制服、ブランドのロゴなど)は、参考写真や記録と照らし合わせ、手作業で直すつもりでいてください。

どの方法を選ぶか

方法仕組み調整の自由度時間向いている用途
デスクトップアプリの AI カラー化(KwaFlux)モデルがご自身のパソコン上で全フレームをカラー化書き出しごとに強さを設定、映像は手元に残るクリップあたり数分の準備ホームムービー、アーカイブのクリップ、長い映像
編集ソフトでの手動グレーディング(たとえば DaVinci Resolve)キーヤーやウィンドウで領域を切り分け、色を付けてトラッキングする高いショットあたり数時間正確な色が重要な、少数の決めショット
ハイブリッドまず AI でカラー化し、特定の物だけ手作業で直す高い中程度いくつかの色だけは正確でなければならないプロジェクト
オンラインのカラー化サービス映像を Web サービスにアップロードするサービスによるサービスによるアップロードしてもかまわない短いクリップ

ステップ 1:素材を整える

カラー化ツールは、きれいで安定したプログレッシブのフレームほど安定した結果を出します。先に次のことを済ませてください。

  1. インターレース解除。 テープや放送からの転送はインターレースであることがよくあります。KwaFlux では、ソースがインターレースなら最初のステップとして自動的にインターレース解除が行われます。
  2. グレインとほこりを取る。 強いグレインがあると、カラー化ツールはノイズの多いエッジをたどることになります。KwaFlux では、古い映画フィルム カードで フィルムグレイン除去 を実行します。シーンタイプは 1 回の処理につき 1 つしか選べないので、グレイン除去はカラー化の前に別の処理として実行してください。
  3. 揺れるフィルムを安定させる。 フィルムのゲートの揺れや手持ちの揺れがあると、色を一貫させにくくなります。KwaFlux の手ぶれ補正(AI ツールボックス › スマートエフェクト の中)では、確定する前に 5・15・30 秒をプレビューできます。
  4. 色かぶりを確認する。 セピアや色付きのフィルムは、本当の白黒ではありません。プレビューが濁って見えたら、先に編集ソフトで色を抜き、ニュートラルなグレースケール版をカラー化してください。
  5. 権利のある映像を使う。 自分の家族のフィルム、ライセンスを得た映像、パブリックドメインの素材です。著作権は国や作品によって違うので、公開する前に確認してください。
KwaFlux の画質修復で特殊シーン修復の「フィルムグレイン除去」を選び、古く加工した人物の映像に適用。プレビューは前後比較スライダー
KwaFlux 1.0.8 のスクリーンショット。プレビューはサンプル映像を無料で 1 秒レンダリングした結果です。映像は粒子と退色を足してわざと古くしたもので、デジタル化したテープではありません。

ヒント: 各処理のあとは 続けて処理 で結果を次のツールに送れます。出力はソースクリップの下に新しいバージョンとして追加され、元ファイルはそのまま残ります。

ステップ 2:KwaFlux でカラー化する

  1. 白黒をカラー化 カードを開きます。 サイドバーで 画質エンハンス に進み、白黒をカラー化 をクリックします。
  2. クリップを読み込みます。 動画を追加 をクリックするか、ドラッグして入れます。カードは 画質修復 を開き、修復シーン は シーン修復、シーンタイプ は カラー化 に設定されます。
  3. 最初のテストでは カラー化の強さ を既定のままにします。 スライダーの範囲は 0〜1 で、初期値は 0.6 です。値を上げるほど色が濃くなります。
  4. 3 種類のショットでプレビューします。 次のショットで 1秒プレビュー、3秒プレビュー、5秒プレビュー のいずれかをレンダリングします。肌を判断するための、顔のアップ。広い面を判断するための、空や木が写った引きのショット。色が安定しているかを確かめるための、動きのあるショット。並べて比べるか、修復前と修復後の間でスライダーをドラッグしてください。
  5. 調整して、もう一度プレビューします。 肌がオレンジっぽい、または色が塗ったように見えるなら強さを下げ、広い面がグレーや茶色のままなら上げます。

動画の場合、KwaFlux は隣り合うフレームをまとめて読む方式でカラー化します。これはフレーム間で色を安定させるためのものです。それでも一貫性は映像によって変わるので、動きのあるショットはプレビューで確認してください。

補足: 写真にも使えます。白黒の画像を同じワークスペースに読み込んでください。画像のプレビューでは画像全体を確認できます。静止画についてはAI画像エンハンサーをご覧ください。

ステップ 3:シーンごとに強さを調整する

1 つの設定がリール全体に合うことはめったにありません。明るい海辺のシーンと薄暗い室内では反応が違います。

  • 見た目でショットを分ける:屋外、屋内、アップ。
  • グループごとに強さを変えて書き出す。 書き出し範囲 で各部分の開始と終了を設定するか、先に編集ソフトでリールをシーンごとに切り分けます。
  • カットのつなぎ目を見る。 同じ場所の 2 つのショットが並ぶとき、同じ壁やコートの色がカットをまたいで変わっていないか確かめます。

ステップ 4:書き出し、表示し、元映像を残す

  1. 書き出しオプションを設定します。 書き出し設定 で保存先フォルダー、コンテナー、コーデックを選びます。YouTube にアップロードするなら、YouTube のガイダンスは SDR のアップロードの色空間として BT.709 を推奨しています。
  2. 結果に表示を付けます。 ファイル名、動画のタイトル、説明に「カラー化」と入れます。家族のアーカイブや歴史的な素材ではとくに大切です。
  3. 白黒の元映像を残します。 それが本当の記録であり、将来のツールはそこからもっとよい結果を出せるかもしれません。
  4. 任意:あとからディテールを加えます。 KwaFlux 1.0.8 では、シーン修復(アニメを除く)はソースの解像度を保ちます。もっとシャープで大きな映像にしたいなら、続けて処理 でカラー化した版を スマート修復 に送り、それからアップスケールしてください。

手作業の方法:色を手で直す

特定の色を正確にしなければならないときは、カラーグレーディングのツールで手作業で直します。Blackmagic は、無料の DaVinci Resolve のカラーツールとしてルマ、HSL、3D のキーヤーを挙げており、Magic Mask による物体の切り分けは有料の Studio 版の機能としています。

実用的なハイブリッドの流れは次のとおりです。

  1. クリップ全体を AI でカラー化します。
  2. 編集ソフトで、色が違う物(制服、車、看板)をクオリファイアーやウィンドウで切り分けます。
  3. 選択範囲をショット全体でトラッキングし、色相を参考の色に合わせます。
  4. それ以外は AI が出したままにします。

こうすれば、何時間もかかる手作業を大切な少数の物だけに絞れます。

トラブルと対処

問題起きる理由対処
肌がオレンジやグレーに見える強さが高すぎる、またはソースのコントラストが低い強さを下げる。重要な顔は手作業で直す
フレーム間で色がちらつくグレイン、揺れ、カットがモデルを混乱させる先にグレイン除去と安定化を行う。1 ショットずつカラー化する
広い面が茶色っぽいまま強さが低すぎる、またはソースが平板で色あせている強さを上げる。カラー化の前にコントラストを少し足す
色がエッジからはみ出すソースのエッジが甘い、またはノイズが多い先に修復する。編集ソフトでその物をマスクする
色の決まっている物が違う色になる人が選んだ色はモデルには知りようがない参考資料をもとに手作業で直すか、解釈であると表示する
セピアの映像が濁る色かぶりが本当の色として読まれる色を抜いてからカラー化する

AI のカラー化にできないこと

  • 元の色を取り戻すことはできません。 ありそうな色を予測するだけです。
  • ディテールを加えることはできません。 甘い映像は甘いままです。修復やアップスケールは別に行ってください。
  • 映像を歴史的に正確にすることはできません。 カラー化したアーカイブは解釈として扱い、そう明記してください。
  • 別々のショットにまたがって、1 つの物の色を自動で揃えることはできません。 カットを確認し、必要なところを直してください。

まとめ

よいカラー化は、ほとんどが下準備と判断で決まります。きれいなフレーム、妥当な強さ、顔とカットの丁寧な確認、そして正直な表示です。退屈な 95% の作業は AI に任せ、ご自身の時間は大切な少数の色に使いましょう。

KwaFlux はご自身のパソコン上で、インターレース解除やグレイン除去からカラー化、アップスケールまで、古い映像を修復します。AI 処理はご自身の GPU 上で実行され、メディアファイルが処理のためにアップロードされることはありません。Windows 10(64 ビット、バージョン 1809 以降)、Windows 11、Apple Silicon 搭載の macOS 12 以降で動きます。プレビューにアカウントは不要です。動画は 1・3・5 秒、画像は全体をプレビューできます。ログインと有料プランが必要なのは、書き出し、変換、ファイル修復、リンクからのファイルダウンロードだけです。

関連記事:AI で古い映像を修復する方法、古いホームビデオの修復ワークフロー

ご自身の素材で効果をテスト

KwaFlux を入手し、支払う前に自分の素材で効果を無料プレビュー。アカウント不要、処理はご自身の GPU で行い、メディアはアップロードしません。 動画のプレビューは 1、3、または5 秒、手ぶれ補正のプレビューは 5、15、または30 秒から選べます。

よくある質問

AI のカラー化は正確ですか?

もっともらしくはありますが、検証されたものではありません。肌、空、木の葉のように典型的な色を持つものは、たいてい自然に見えます。服や車のように色が人の選択だったものは推測です。重要なものは参考資料と照らし合わせてください。

動画だけでなく古い写真もカラー化できますか?

はい。KwaFlux の画質修復は同じワークスペースで画像も扱え、画像のプレビューでは画像全体を確認できます。

カラー化すると解像度は上がりますか?

いいえ。KwaFlux 1.0.8 では、アニメ以外のシーン修復はソースの解像度を保ちます。もっとディテールが必要なら、スマート修復やアップスケールを別の処理として実行してください。

カラー化はアップスケールの前と後、どちらにすべきですか?

まず元のサイズで整えてカラー化し、それからアップスケールします。カラー化ツールは元のディテールをもとに処理でき、アップスケールも 1 回で済みます。

ネットで見つけた映像を何でもカラー化してよいですか?

自分が所有する映像、使用許可を得た映像、パブリックドメインの映像だけです。著作権のルールは国や作品によって違うので、カラー化した版を共有・公開する前に権利の状況を確認してください。

参考資料

  1. Blackmagic Design, "DaVinci Resolve Studio" (free version color tools; Studio-only DaVinci Neural Engine features such as Magic Mask) (2026-10-11 閲覧)
  2. YouTube Help, "YouTube recommended upload encoding settings" (recommended color space for SDR uploads) (2026-10-11 閲覧)